ECサイトを制作する際に活用したいIT導入補助金。
2023年度もIT導入補助金を活用するとコストを抑えたECサイト制作が可能です。
このページではECサイト制作時にIT導入補助金を有効活用するための最新情報や最新スケジュールをご紹介します。
ECサイトに使えるIT導入補助金
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者のITツール導入を促進するためにおこなわれている経済産業省による補助金事業によるもの。
ITツールの定義がわかりにくいのですが、ECサイトに関しては条件を満たせばIT導入補助金の対象となり、2023年度もご活用いただけます。
ここではIT導入補助金を活用できるECサイトと、活用できないECサイトについてご紹介します。
ASPを利用したECサイト制作での活用
ECサイトを制作する際にASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)と呼ばれるサービスを利用すると、価格を抑えてECサイトを構築できます。
これは商品登録機能やカートシステムなど、ASPにはECサイトに必要な機能があらかじめ揃っているから。
開発コストをカットできるため安価にECサイトの構築ができるのです。
ECサイトを制作する際に利用できるASPには以下のようなサービスがあります。
- Shopify
- カラーミーショップ
- MakeShop
- EC-CUBE
ASPを利用したECサイトの制作はIT導入補助金の対象となっているため、補助金を活用してこれまでにも多くの企業様がECサイトを立ち上げられています。
IT導入支援事業者でのECサイト制作が前提
ASPを利用したECサイト制作でIT導入補助金を活用するには、「IT導入支援事業者」として登録されている当社のような事業者へ依頼することが前提。
ECサイト制作会社の中でもIT導入支援事業者に登録されていない会社へ依頼してしまうと補助金を受けることができないため注意が必要です。
スクラッチ開発では補助金を活用できない点に注意
ECサイトを制作する際に、前述のASPを利用せずにゼロから作成する(スクラッチ開発)場合もIT導入補助金の対象外となるため、補助金活用を前提にECサイトを制作する場合はご注意ください。
ECサイトは新規制作のみIT導入補助金の対象
IT導入補助金は企業が新規でECサイトを制作する場合のみ対象となる補助金です。
既にECサイトをお持ちでリニューアルされる場合はIT導入補助金の対象外となります。
2023年度のIT導入補助金概要
2023年度もECサイト制作にIT導入補助金の活用が可能です。
ここからは2023年度のIT導入補助金概要と2022年度からの変更点を中心に、最新の情報や採択スケジュールをご紹介します。
※中小企業庁が公表した資料等から読み取れる内容をベースに情報を掲載しています。
採択スケジュール
2023年も、例年通りなら第1次締切から段階的に採択スケジュールが公表されるため、本記事でも随時情報を更新していきます。
今年度は7月31日以前交付申請受付分を前期事務局が担当し、8月1日以降分を後期事務局が担当し、該当時期によって事務局が異なる点にも注意が必要。
尚、現在は第12次締切分までの採択スケジュールが公表されています。
9次締切分
- 締切日
- 2023年9月11日 (月) 17:00
- 交付決定日
- 2023年10月16日 (月) (予定)
- 事業実施期間
- 交付決定~2024年4月30日 (火) 17:00
- 事業実績報告期限
- 2024年4月30日 (火) 17:00
10次締切分
- 締切日
- 2023年10月2日 (月) 17:00
- 交付決定日
- 2023年11月6日 (月) (予定)
- 事業実施期間
- 交付決定~2024年4月30日 (火) 17:00
- 事業実績報告期限
- 2024年4月30日 (火) 17:00
11次締切分
- 締切日
- 2023年10月16日 (月) 17:00
- 交付決定日
- 2023年11月20日 (月) (予定)
- 事業実施期間
- 交付決定~2024年5月31日 (金) 17:00
- 事業実績報告期限
- 2024年5月31日 (金) 17:00
12次締切分
- 締切日
- 2023年10月30日 (月) 17:00
- 交付決定日
- 2023年12月4日 (月) (予定)
- 事業実施期間
- 交付決定~2024年5月31日 (金) 17:00
- 事業実績報告期限
- 2024年5月31日 (金) 17:00
※2023年度の採択スケジュールは随時、本記事に最新情報を反映いたします。
IT導入補助金の類型と金額・補助率
2021年度のIT導入補助金では「通常枠(A・B類型)」と「低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)」にわかれ、各類型に応じた上限補助額と下限補助額、補助率が定められていました。
2022年度からは類型が見直されて下記の通りとなりました。
- デジタル化基盤導入類型
- 複数社連携IT導入類型
2023年度は通常枠に加えて下記類型となり、新規でECサイトを制作する際に活用できるのは「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」となります。
- セキュリティ対策推進枠
- ジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
何を導入するかによって補助額や補助率が変わるため、それぞれについて記載します。
1.デジタル化基盤導入類型
ECサイトを含むITツール、PCやタブレット、会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフトも対象。
これらは導入対象に応じて定められている補助額・補助率にしたがってIT導入補助金を受け取れます。
インボイス制度導入を見据えた取引データのデジタル化を推進する狙いにより、2021年度よりITツールの補助率が引き上げられた2022年度に引き続き、2023年度もより多くの補助金を活用できます。
(ECサイトを含む)ITツール
補助額(補助率):~50万円以下(3/4)、50万円超~350万円(2/3)
PC等
補助額(補助率):~10万円以下(1/2)
レジ等
補助額(補助率):~20万円以下(1/2)
例えばECサイトの構築に合計で300万円かかった場合、補助率の2/3にあたる200万円が補助額となり、IT導入補助金が採択されると実質100万円のコストで300万円のECサイトを構築できるということになります。
2.複数社連携IT導入類型
2022年度に大きな変更があったのが複数社連携IT導入類型。
デジタル化基盤導入類型で対象となるITツールだけでなく、キャッシュレスシステムや生体認証決済システム、AIカメラやデジタルサイネージ、専門家への相談料などもIT導入補助金に活用が可能に。
但し条件として「10者以上」の事業者が連携する必要があります。
1.基盤導入経費(ITツール・PC等・レジ等
補助額(補助率):デジタル化基盤導入類型と同様
2.消費動向等分析経費
補助額(補助率):「50万円× 参加事業者数」(2/3)
3.参画事業者のとりまとめに係る事務費・専門家費
補助額(補助率):(①+②)×10%(2/3)
※1事業あたりの上限額は3,000万円
ECサイト制作をご検討中の場合はハードルが高い複数社連携IT導入類型よりも、デジタル化基盤導入類型のIT導入補助金を活用してECサイトをお得に制作されることをおすすめします。
クラウドサービスは2年分の補助
ITツールがクラウドサービスの場合、最大2年分の利用料が補助される点も2022年度から加わった大きな変更点。
これは多くのITツールがクラウド化している現状を踏まえた変更で、2023年度も引き続き補助の対象です。
このようにIT導入補助金は業界動向を踏まえて毎年アップデートされています。
IT導入補助金の申請方法
IT導入補助金のおおまかな流れは以下の通り。
IT導入補助金の申請手続きをおこない、例年はおおよそ1ヵ月程度で審査の結果が出ます。
その後ECサイト制作を登録事業者がおこない、「事業実績報告」と呼ばれる報告が完了すると1~2ヵ月後に補助金が交付されます。
もし補助金についてご不明点があればお気軽に当社までお問い合わせください。
以下の流れに沿って補助金活用をサポートさせていただいています。
IT導入補助金は審査落ちの可能性もある
IT導入補助金は必ず審査に通過するものではありません。
募集各回ごとに採択率が変わり、一定数の企業は審査落ちをしています。
そのためECサイト制作をご検討中の場合は早めに補助金申請をおこない、審査に通過して余裕を持った制作スケジュール確保しておくことが望ましいです。
IT導入補助金に関するよくある質問
ここではIT導入補助金に関して当社へよくお問い合わせいただくご質問と回答をご紹介します。
どのように申請すれば良いでしょうか?
gBizIDを用いて、インターネット上で申請手続きを行います。
過去に他社で不採択になった場合も再申請できますか?
先に実施される公募回で申請し、不採択となった場合でも、以降の公募回で申請することは可能です。
コーポレートサイト制作はIT導入補助金の対象となりますか?
IT導入補助金の対象外です。
エスティー・クリエイティブで補助金の申請を代行してもらえますか?
申請者様による手続きが必要になるため代行まではご支援できないのですが、サポートはさせていただいています。